欠損した手足がいまだに存在しているような感覚を「幻肢」といい、それが痛むことを「幻肢痛」と呼びます。
私の場合は欠損ではなく引き抜き損傷という状態で、右腕の肩から指先までの神経がすべて脊髄の根本で抜けている状態です。
・幻肢痛のはじまり
・幻肢痛への慣れ
・幻肢痛のはじまり
ブログでも幻肢痛ついて書いたことがありますが、痛みがひどいときに書いているので内容が今一つ薄っぺらいと思っています。
痛みが落ち着いているときに私の「幻肢痛」についてお話します。
2016年4月29日に自転車事故にて障害を負うことになりました。
緊急搬送されその日から入院生活がスタートしましたが、この時はまだ幻肢痛は発生していませんでした。
ICUでの初期治療が落ち着き、一般病棟へ移り体力も少しずつ回復。
回復するにつれ飲んでいる痛み止めを減らしていきましょう!とドクターに提案され早速その日から飲まないようにしました。
もう少しで7年経ちますが今でも幻肢痛が始まった瞬間を覚えています。
薬をやめたその日の夜、右腕に電気が走ったよう痛みが発生。
瞬間的な痛みではなく、激しい痛みが断続的に続きとても寝ていられる状態ではありませんでした。
神経が脊髄の根本から抜けて感覚がないのに痛みがある。
頭の中では軽くパニック状態です。
耐えようと思いましたがとても我慢できるような痛みではないため薬に頼ることにしました。
残念なことに薬を飲んでも痛みは弱まるどころか変化なしでした。
その日は一睡もできず朝を迎えることになりました。
その後も痛みで寝付けない日は続き、日中に限界を迎えて気絶したように眠る日々でした。
・幻肢痛への慣れ
寝付けないほどの痛みですが数か月もするとだいぶ慣れてきます。
激痛ではあるものの脳が慣れてきている状態です。
正直、痛みに慣れたくはありませんが。。。
最初の1ヶ月はこの痛みが一生続くのかと思うと、将来を絶望していました。
人間は強いのか弱いのかわかりませんが順応力がとても高いと思ってます。
痛みにもなれますし、片腕で生活することにも慣れていきます。
片腕になってから2年経過したころ幻肢痛がひどくなってきました。
一度酷くなりだしたらおさまるまでが長い、1週間寝込んでいるときもありました。
日常生活にも支障が発生、まったく仕事ができず、同僚先輩たちにたくさん迷惑をかける日々。
そんな状況のなか幻肢痛の痛みを弱くする手術があることを知り藁にも縋る思いで受けることにしました。
手術のおかげで平常時の痛みのピークがかなり弱くなりました。
それまでは10段階の痛みレベルで7〜10、それが3〜6になりました。
無痛にはなりませんでしたが、快適に過ごせる痛みです。
それでも不定期で発生する酷い痛みの時は寝込んでしまいますが生活はとても楽になってます。
今ある状態で生きていくしかない、それをどれだけ楽しい人生にできるかが私自身の一生の宿題です。
ほんじゃ〜ね〜!